社会保険労務士(社労士)は、労働・社会保険に関する専門家として、企業の人事・労務管理をサポートする国家資格です。社労士として活動するには、厚生労働省所管の「社会保険労務士試験」に合格し、登録を行う必要があります。
試験の概要
- 実施主体:厚生労働省 試験の実施に関する詳細な業務は、厚生労働大臣の委託を受けて、全国社会保険労務士会連合会が行っています。
- 実施時期:年1回(例年8月の最終日曜日)
- 受験資格:一定の学歴または実務経験などが必要(詳細は後述)
- 合格率:例年5~8%程度と、非常に難関です。
選択式試験
- 試験時間:80分
- 出題形式:各科目1問、1問につき5つの空欄を穴埋め(各空欄1点)
- 満点:40点(8科目 × 5点)
科目一覧と配点
科目名 | 配点 |
---|---|
労働基準法及び労働安全衛生法 | 5点 |
労働者災害補償保険法 | 5点 |
雇用保険法 | 5点 |
労務管理その他の労働に関する一般常識 | 5点 |
社会保険に関する一般常識 | 5点 |
健康保険法 | 5点 |
厚生年金保険法 | 5点 |
国民年金法 | 5点 |
合計 | 40点 |
✅ 択一式試験
- 試験時間:210分
- 出題形式:各科目10問、各問5肢択一(各問1点)
- 満点:70点(7科目 × 10点)
科目一覧と配点
科目名 | 配点 |
---|---|
労働基準法及び労働安全衛生法 | 10点 |
労働者災害補償保険法 | 10点 |
雇用保険法 | 10点 |
労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 | 10点 |
健康保険法 | 10点 |
厚生年金保険法 | 10点 |
国民年金法 | 10点 |
合計 | 70点 |
受験資格
以下のいずれかに該当する必要があります。
- 大学・短大・専門学校などで一定以上の学歴を有する方
- 国家資格を保有している方(例:司法書士、行政書士など)
- 一定年数の労務管理に関する実務経験がある方
合格後の流れ
試験に合格しただけでは社労士として開業はできません。以下の手続きが必要です。
- 事務指定講習の修了(実務経験が2年未満の方)
- 全国社会保険労務士会連合会への登録
- 都道府県社会保険労務士会への入会
これらを経て、ようやく「社会保険労務士」として名乗り、業務を行うことが可能になります。
上記が全体像です。
次回は、今年の受験に向けて、もう少し詳しく見ていこうと思います。